2018年06月23日
自分の「やる気」はどうしたら良いのか・・・

「やる気」という言葉は、色々な所で良く使われますが、意外と他者に対して使っていることが多いのではないでしょうか・・・?
当然、日常的に多くの人との関わりによって生活をしていますので、自分自身以外の人の「やる気」というものが気になる・・・というのは、ある意味当然の事だと思います。
何故、他人の「やる気」が気になってくるのでしょうか・・・?
おそらくですが、他人の「やる気」が自分自身の気持ちに大きな影響を与えているということがわかっているからではないでしょうか。
時折、「前向きな発言・・・」とか、「マイナス発言・・・」という言葉を使うと思いますが、これは、その発言によって周囲の雰囲気も含めて自分自身の「やる気」に影響を及ぼすからです。
しかし、逆の立場で考えてみると、その時は「マイナス発言・・・」という感じ方をしたかもしれませんが、その発言をした本人からすれが、「私の大切にしているものが、損なわれそうだから守らなければ・・・」という想いなのかもしれないということがあるかもしれません。
全ての人が、同じ価値観であるということはありません。このことは多くの人が頭では分かっていることです。
しかし、いきなり、違う価値観を提示されると、ある種の「恐怖感」を覚え、その恐怖に対して抵抗してしまうということがあるのではないのでしょうか。
確かに、人間として「恐怖」感じその恐怖に対して怒りを感じたり、攻撃したりすることは、生体防御反応の一つとして非常に大切な機能の一つです。
ただ、価値観が違うという理由だけで、「やる気」が左右されたり、ましてや相手に対して攻撃的な態度になるということは望ましい事ではないと思います。
そこで、大切なのは、自分自身が大切にしていることを相手に理解してもらうということなのだと思います。いいかえれば、「大切にしていることの違い」がお互いにわからないことで、双方の「やる気」が損なわれるということなのです。
組織の内部で、起こってしまう「ハラスメント」等の事案もこの「大切にしていることの違い」が交わらないことによって起きているのかもしれません。
しかしながら、その結果、誰かの「尊厳が損なわれた・・・」ということになるのであれば、放置しておいて良いということにはならないと思います。
「自分自身の尊厳」という視点で考えれば、他人の「やる気」に介入するよりも、自分自身の「やる気」を維持し続けるということを大切にしたほうが、より良い結果に結びつくのでは・・・と思います。
そのためにも、「自分自身が大切にしていること」を一人でも多くの人に理解してもらうためのチカラをつけていくことが必要なのかもしれません。「何を大切にしているかが分からない・・・」のでは、その人の気持ちを理解しようがないからです。
とはいえ、多くの人は、「みんなで一緒にやろう・・・」ということには慣れていますが、「自分は、これが大切なんだ・・・」と伝えることにはハードルの高い人が多いのも現実です。
そこで考えていただきたいのが、「云いつける」と「相談」の違いです。
「云いつける」というのは、そのことによって、相手を貶めるための明確な意図がある場合を指します。しかし、「相談」は違います。「自分自身が、困っていることを理解してほしい」という、具体的な問題解決だけでなく、「共感」ということにつながります。
「正義」や「正義感」という言葉がありますが、個人的にこの言葉に対しての危うさを感じることがあります。
何故ならば、この「正義」という言葉のなかに、個々の「大切にしていること」の優劣をつけられている・・・というイメージが付きまとうからです。本来、人それぞれが「大切にしていること」は違っているというのが前提の中で、お互いの理解の中、個々の「大切にしていること」が変化していく・・・のが理想の形なのだと思います。
その変化のなかで、周りの人の「大切にしていること」が色々な影響を及ぼし合う・・・これが「共感」なのかもしれません。
ひょっとすると、「あなたの大切にしていることは・・・?」の問いかけに答えの無い人もいるかもしれません。これを機会に、一度考えてみてはいかがでしょうか。
「大切にされている・・・」という安心感が、自身の「やる気」につながっていくのであれば・・・。
Posted by toyohiko at 13:44│Comments(0)
│社会を考える