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2025年03月13日

プライベートライフの充実について考える

プライベートライフの充実について考える


 ワークライフバランスという言葉を当たり前のように耳にする一方で、そのバランスの状況については、様々な現実があります。
 当然、それぞれの「大切にしたいこと…」が、ありますので、その大切にしたいことにかける時間や熱量もそれぞれ異なるのは当たり前です。
 しかしながら、自身の生きてきた社会的背景を他の人に対して押し付けるような、行為や態度となるとこれは別の話になります。

  「ワーク」ということで考えれば、「仕事のために生活をしているのではなく、生活のために仕事がある」ということについても、冷静に立ち止まって考えれば、当たり前と思う方も多いのかと思いますが、現実にはその二つの関係がつながらなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。

 生きるためには働く必要がありますが、友人や家族、パートナーとの時間も仕事と同じくらい重要です。 人間関係には、仕事上の対人関係、交友関係、家族やパートナーとの関係の三つの関係があるとされていますが、この三つのどれか一つだけにエネルギーや時間を注ぐのは望ましくないと言われています。
 実際、友人や家族と過ごす時間を犠牲にしてまで働くことを良しとする人は少ないでしょうが、友人や家族と過ごす時間は減らせると考え、家族からの批判を承知で仕事を優先するという人もいるでしょう。

 この三つを両立させるのには、どうすればいいのでしょうか。

  「家族のために仕方なく働いているのだ」と考える人もいるでしょうが、そのような人は、仕事の時間を減らそうとすることのストレスと家族や友人との時間を天秤にかけた上で、仕事が忙しいことを友人や家族を大切にしない理由にしているとも考えることが出来ます。

 しかしながら、仕事の時間は調整可能です。 それができないと思うのは、一生懸命仕事をすることで「これだけ頑張ったのだから、たとえ結果を出せなくても仕方がない」と自分を納得させたいからということも言えます。
 また、始める前から、ネガティブなことを言ったりするのも失敗に対する不安を解消するための保険そのものなので、これも同じ心理状態と言えます。

 ワークライフバランスを考えた時に、大切なことはプライベートライフになります。そのためにも、一日の中で少しでも「プライベートな時間」を意識的に確保することが重要なのです。
 そもそも、 プライベート (private) という言葉の語源はラテン語の「privare」からだとされていますが、「奪う」という意味があります。
言い換えれば、 プライベートな時間は「奪い取る」必要があるのです。ただし、「仕事の時間を減らして、友人や家族との時間に「充てる」という意味ではありません。「自分のための時間」は、仕事の時間、友人や家族との時間から「奪う」のではなく、時間の「質」を変えることで「作り出す」ことが必要なのです。

 ワークライフバランスとは、仕事や交友関係、家族との付き合いにおいて時間とエネルギーのバランスを取ることを意味します。 しかし、それぞれを「ほどほど」にするのでは充実したプライベートライフにはつながりません。だからこそ、仕事中は仕事に集中し、遊ぶ時は仕事を忘れる。その「切替え」が重要なのです。

 例えば、「今晩、子どもの誕生日だから、家族と一緒に会食の予定がある・・・。」というような時は、前もって計画的に仕事を整理し、時間通りに終わるように段取りをするし、場合によっては、周りの仲間にも理解や協力をしてもらうようにするのではないでしょうか。

 大切な人や家族との時間を大切にしたいからこそ、スケジューリングを重要視する必要があるし、頼り…頼られる関係性としてのチームワークが必要となってくるのです。
 
 その一方で、単身赴任の上司が、子育て中や介護がある部下に対して頻繁に食事に誘うということがあるとします。このような状況は、「私は、大切にしたい相手は居ないから…関係ない」という人が、一定の権威をもって他者のプライベートに介入すると感じる場面もあるかもしれません。
 その結果チームワークはバラバラになり、チームとしてのまとまりは愚か、結果を出せないチームになってしまうのではないでしょうか。
もちろん、子育てや介護というような時期だからこそ息抜きしたいということもありますので一概には言えませんが、その息抜きをしたい相手としてふさわしいかは、普段の関係性によりますし、もし、仮に大切にしたい相手が居なくても…そういう想いを大切にしている人が居ることを認め、自身も未だ気付いていない存在に気づくキッカケにすれば良いだけなのです。

 ワークライフバランスの3つのアプローチにつながる動機としてのプライベートライフはもっとも大切にしないといけないもののひとつなのかもしれません。









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Posted by toyohiko at 15:37│Comments(0)社会を考える
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