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2014年03月08日

免疫と食品添加物

免疫と食品添加物

 ここ数年寒い季節になると、インフルエンザなどの上気道感染症やノロウィルスなのを消化器官感染症の話題を数多く耳にするようになってきたような気がします。しかも話題だけでなく集団感染に学級閉鎖や勤務制限などの社会的影響も以前と比べて多くなってきています。

 以前は、インフルエンザなどは流感と言ったり、ノロウィルスなども胃腸風邪と言ったり・・・、いまほど大騒ぎをしていなかった印象もありますし、以前と比べて罹患率が増えてきた印象すらあります。
 
 罹患率が増えてきた・・・という議論については、賛否も含めてメディアでの露出の影響など色々な議論があると思いますが、インフルエンザについて言えば集団接種が個別摂取になったことなど、いろいろな要因が考えられます。

 また、感染症ということで考えれば、人間の身体にはウィルスや細菌など身体に悪い影響を与えるものから身を守るための免疫システムというものがあります。
しかも、その免疫システムの6割から7割が消化器官である腸に集中しているということから考えれば、日頃の食事の影響というものの影響も当然考えなければならないと思いkます。

 現在の食品を取り巻く環境を考えますと、以前と比較して、物流システムの進化のおかげもあり、非常に広範囲まで届くようになったと同時に、様々な技術開発も含めより美味しく保存性も高くなってきています。

 その一方で、私たちが、このような恩恵に預かっているのには、以前には食品に添加されていなかったものが入っているなどの理由があるということにもなります。
 
 添加物といえども、一概に悪いと決め付けるわけではありませんが、化学組成上自然界にもともとなかったものなどは何らかの影響が出てくる可能性があると考えなければならないかもしれません。

 先ほどの、免疫の話で言えば身体が「異物」と判断したものを、攻撃したり、排出するためのシステムが人間の体には備わっています。だからこそ、異物が侵入しやすい消化器官にはその機能が集中しているというわけです。

 嘔吐や下痢もそのシステムが働いているために起こる現象のひとつだとされています。

 「カロリーゼロ飲料」などの人工甘味料を使った飲料を飲むとお腹がゆるくなる方がいますが、人工甘味料のの中でも化学組成上自然界にもともとなかったものがありますのでそのようなものを、異物として体外に排出しようとする身体の反応のひとつだと考えられています。

 そのように、お腹がゆるくなる人は腸が非常によく働いているということになりますが、ほとんどの人が普通に消化吸収されて、血液を通じて身体中に回ってしまうそうです。

 最近の動物実験による研究では、それらの添加物が免疫システムの一つであるリンパ球を減少させたり、リンパ球を成長させる器官である、胸腺や脾臓に影響が出ているという報告もあるようです。
 当然、免疫システムに影響があるということになれば、結果として感染症に罹りやすくなるだけでなく、免疫不全の症状の一つであるアレルギーなども考えられます。

 日常の生活の中で、免疫システムに関わる悪影響というものは、ストレスを始め数多くありますので、一概に因果関係があるということはなかなか難しいと思いますが、「なかなか腐らない・・・」ものの理由を少しだけイメージした上で、食事を見直していくことも自分自身の健康を守るためのひとつなのかもしれません。


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Posted by toyohiko at 15:05 │食べ物を選ぶ