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2010年12月17日

12月に便秘薬が一番売れるわけ

12月に便秘薬が一番売れるわけ

 先日、あるテレビ番組で「便秘薬が一番売れるのが12月です。」という紹介をしていました。風邪薬とともに売り上げのピークになるということですが、何故、12月に便秘薬の売り上げがピークになるかを考えていきたいと思います。

 当然、便秘薬が売れるということは便秘の症状の方が多くなるということになりますが、12月というのは本格的な冬の到来ということもあり、寒さによる冷えと緊張によって身体がこわばってしまうことが考えられます。

 つまり、身体の冷えなどと同時にお腹の冷えによって腸の蠕動(ぜんどう)運動が鈍くなり、結果腸内か環境が悪化してしまうことから便秘という症状になってしまうのです。

 もうひとつの原因として考えられるのは、12月は風邪薬の売り上げも多いことからも、薬の服用により、抗生物質などの成分が腸内の微生物に影響し腸内環境の悪化を招いてしまうということです。

 以前にも、申し上げましたが便秘という状態は、摂取した食べ物が体内にながく留まった状態なので、腸内腐敗がすすんでしまいます。その時発生した有害物質がほかの栄養素とともに体内に吸収されるリスクが多くなります。肌荒れやからだのむくみもその症状の一つですし、ほおっておくと病気の原因にもなりかねません。

 この時期の便秘の解消法としては、とにかく身体を、さらには腸を温めることです。食事で身体を温めることについては、「食べて身体を温める (秋冬編)」で紹介しましたので、今回は入浴と運動について紹介します。

 入浴については、しっかりと湯船につかることが大切です。お湯につかることによって水圧が全身のマッサージ効果となり血行を促進します。出来れば、上方結腸から最後のSの字結腸まで中を押し出すようにお腹の上に「の」の字を書きながらマッサージをすることも効果的といわれています。

 また、腰の周りにある大腰筋や腸骨筋などの大きな筋肉を動かすような簡単な足挙げ運動も腸を温めるのに効果があるようです。

 暖かい季節に比べて、この時期はどうしても身体全体が滞りがちです、そんな季節こそ身体を温める工夫を生活の中に取り入れて腸内環境のバランスを整えることが大切です。
 腸には身体の免疫システムの6〜7割が集まっているといわれています。腸内環境のバランスを気にかけることによって、便秘解消や病気に負けない冬を過ごせると良いですね。


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Posted by toyohiko at 16:06│Comments(0)身体のしくみ
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