2015年05月09日
笑いと腸内細菌

笑いと健康の関係については色々なところで研究がされているので、ご存じのかたも多いのではと思いますが、例えば、笑うことによって自然免疫のひとつであるNK細胞が活性化するということも研究の成果のひとつです。
「笑う」ということに対して、脳がどのようになっているかという視点で考えてみますと、「笑う」という状態に関わらず、「うれしい」とか「楽しい」という感情には、ドーパミンという神経伝達物質が関係しているといわれています。
ドーパミンは、脳の腹側被蓋野(VTA)に作用して活性化を促すことがわかっているそうで、笑ったり、食べ物を美味しいと感じたり、さらには恋愛なども全てこのVTAが関係しているといわれています。
近年日本で、メンタルストレスを抱える人が増えて、「笑い」が少なくなってきた理由の一つに、「VTAをうまく活性化出来なくなったため・・・」という説があるそうです。
先ほどの話によりますと、VTAを活性化出来れば気分が上がり、「うれしい」とか、「楽しい」という感情が高まるといことになりますが、その活性化がうまくいかないということになります。
しかし、その一方でVTAの活性化以前にドーパミンそものもが脳の中で少なくなっているという考えかたもあるそうです。
脳で作用するドーパミンの前駆体といわれる前段階の物質のほとんどは腸内細菌がつくりだしているといわれています。
コロンビア大学のマイケル・D・ガーション教授の著書である「セカンドブレイン」によりますと、幸せホルモンであるセロトニンのなど脳内で幸せを感じる物質の前駆体の95%が腸で作られているという報告もあります。
このことから考えると、「笑い」や「うれしさ」を感じることが少なくなったり、「うつ病」や「うつ傾向」人が日本人に増えてきたのは、腸内細菌の減少によりセロトニンなどし幸せホルモンの前駆体が減少してしまったこととの関係性について注目されるところだと思います。
「お腹から笑う・・・」という言葉がありますが、
笑いと腸内細菌・・・少し、気にしてみませんか・・・
Posted by toyohiko at 16:36│Comments(0)
│身体のしくみ