2015年10月16日
疲労回復のためのアクティブレスト

疲労回復ということは、日常の生活の上で大変重要なことですが、その認識については人によって様々・・・というのが現実だと思います。
若いころは、「疲れを取る」ということに関してあまり関心がなかったのが、加齢や体調の変化によって感じるようになってきたという方も少なくないと思います。
一般的な認識としては、「疲労回復」には「ゆっくり休む」ということが、いいと思われがちのようですが、アスリートの世界では、「ごろ寝は、かえって疲労の解消を遅らせる。」というのが常識になっているようです。
そこで、どのようにしているのかということなのですが、積極的に身体を動かすことによって効果的に疲労回復につなげている・・・というのが主流になってきているそうです。
国際武道大学体育学部の山本利春教授によると、アスリートの世界では、アクティブレストという積極的休養という概念を用いることによって身体のメンテナンスや心身のリフレッシュにつなげているということなのだそうです。
この概念は、疲労回復するためには完全に休養してしまうよりも積極的に身体を動かすことによって、能動的に疲労回復の働きかけをするということになるのですが、一般生活での疲労回復にも有効であると考えられています。
実際には、次の5つの基本型が大切なのだそうです。
1、伸ばす
2、整える
3、冷やす
4、浮かぶ
5、ほぐす
このように、具体的な動作につながるキーワードが出てくると分かりやすいと思いますが、その一つ一つをもう少し、詳しく説明していきます。
ます、「伸ばす」ですが、いわゆるストレッチです。この動作は、筋肉の血行を改善して、うっ血を解消したり、緊張をほぐしてくれるので、デスクワークの多いような方にも有効です。
次に、「整える」ですが、全身の筋肉を使って血行を促進したり、気分を変えてストレス解消をしたりすることです。具体的にはジョギングやウォーキングなどになります。
ウォーキングでいいますと、10~15mほど先を見ながら、肘を90度に、膝をしっかり伸ばした状態でかかとから着地するイメージで無理せず自然な呼吸ができるペースで歩くのがおすすめのようです。
3番目の「冷やす」は、炎症した患部を冷やすことはよく知られていますが、筋肉をクーリングダウンすることも効果があるそうです。
足が疲れた場合には、足の裏を氷でくるくると円を描くようにマッサージするのも良いそうです。
4番目の「浮かぶ」ですが、これは、浮力で身体の負荷が少なくなることでのリラックス効果です。プールなどを利用するのが良いのは言うまでもありませんが、ふつうはそのような環境がありませんので中々難しいのが現実です。
日常的には、入浴時に湯船で身体を温めた後に疲れている部分に15~20℃くらいの水を15秒、そのご40~45℃のお湯を40秒という動作を5回繰り返す「交代浴」がお勧めだそうです。
最後の「ほぐす」はその名の通りマッサージですが、あまり強くしすぎないということがポイントです。
山本教授のお勧めは、入浴時に手に石鹸を泡立てて、その手で全身をマッサージするのが良いそうです。石鹸の効果により、力が入りすぎずかつ、やり方によってはストレッチの効果も期待できるというとです。
スポーツの秋・・・
疲れた時こそ、身体をあえて動かす「アクティブレスト」の考え方・・・試してみてはいかがでしょうか??
Posted by toyohiko at 15:44│Comments(0)
│身体のしくみ