2017年09月09日
ストレスについて考える

ストレスと言いますと、対人的関係などから影響を受けるマイナスの感情というようなイメージをもたれる方も多いと思いますが、「適度なストレス」という言葉があるように、人の身体に影響をもたらすストレスというものは様々ななものがあります。
ストレスというものは、脳を中心とした自律神経など様々なところで感じ取るために、いわゆるメンタルと言われる領域に影響がでる事は良く知られています。
このことは、「一番ストレスをつ良く感じるのは、近親者の不幸・・・」と言われていることなどからも、良く分かるような気がします。
また、強いストレスを感じたり、長期間感じ続ける事の悪影響で良く知られているのが、外敵から自身の身を守るための免疫システムが弱ってしまうことです。
ですから、ストレスによって病気に罹りやすくなったり、病気に罹るということろまで行かないまでも、体調を崩しやすいということもあると言われています。
このことは、脳腸相関といわれれる「脳」と「腸」の関係に大きく影響を受けている可能性が近年の研究でも解明されつつあります。
急激に緊張が高まるような状況で、お腹の調子を崩してしまったり、旅先で便秘になったり・・・というのもストレスによる腸内フローラが乱れてしまった結果による身体の変調として多くの方が経験されたことがあるのではと思います。
しかし、身体に係ってくるストレスというものは、対人関係の様なものだけではなく、非常にフィジカルなものも意外に多いということを注意する必要があります。
その中でも、一番影響を受けるのが気候に関するものです。特に「気温」と「気圧」については、「少なからず影響を受けている・・・」と考える必要があります。
そもそも、人間は恒温動物として体温を一定に保つことで生命体を維持している・・・ということに大きく関係していると考えるのが分かりやすいのかもしれませんが、体温を一定に保つためのシステムが身体の中にその備わっているということなのです。
そのメインのシステムが交感神経や副交感神経と呼ばれる自律神経系なのです。つまり、このシステムが体感も含めた外気温の変化に事細かく常に反応し続けている・・・ということなのです。
寒い時期に良く罹ってしまう「風邪」も、寒いから罹ってしまうということなのであれば、寒い地域に居住している人たちは、1年中「風邪」に悩まされることになるのですが、そうではないということも多くの方が御承知だと思います。
つまり、「寒い」のではなく、「寒暖差のストレスによって、疲労が蓄積し、免疫力が下がってしまったから・・・」風邪になるというのが適切な表現なのです。
特に、空調設備の整ったところなどでは、使う空間によって気温が数度違う云うようなことも少なくありません、その温度変化によって「身体がだるい・・・」というような事を感じるかたも多いはずです。
メンタルなストレスはもちろん、フィジカルなストレスについても影響を認識し、予防していくことも大切なのかもしれません。
メンタルであろうと、フィジカルであろうとストレスによって、腸管免疫系を含めた免疫システムにマイナスの影響を及ぼすことは、良く知られています。
ストレスというものを良く理解したうえで、避けうることのできるストレスは少しでも少なくすることと、ストレスに備えて免疫力の維持に努めることも大切ですね。
Posted by toyohiko at 10:22│Comments(0)
│身体のしくみ