身体のチカラ

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　ペットボトル症候群という言葉を聞いたことがありますでしょうか。これは、ペットボトル入りの清涼飲料水を飲みすぎることによって引き起こされる、急性糖尿病をこのような呼び方をするそうです。

　近年は、熱中症に対する予防の意識高まっているために、スポーツドリンクや、経口補水液の利用をすすめるような情報も少なくありません。しかしながら、やみくもに市販のスポーツドリンクなどの飲料をがぶ飲みすることが本当に自分の身体に良いか考えてみる必要があると思います。

　一般的に、1日に必要な砂糖の摂取量は20g程度と言われています。これも砂糖換算ということになりますので、様々な糖質の摂取量と併せて考える必要があります。しかしながら、市販されている清涼飲料水の中には20~30gの砂糖もしくはそれ以上、使われているものがあります。

　そうなりますと、1本飲んだだけで、激しい運動などで消費量が多い人はともかく、それだけで1日の摂取量を超えてしまうことになります。

　単純に砂糖と言っても、色々な状態のものが使われています。現状からいえば、砂糖というものは非常に高価なために、人工の甘味料を使用している場合がほとんどです。
　
　特に近年、使用量が増えてきているのがフルクトースコーンシロップです。フルクトースというのは果糖のことで、トウモロコシを酵素で糖化させたもので甘さは砂糖の6倍あるともいわれており、食品の原材料表示には、果糖含有率（糖のうちの果糖の割合）が 50% 未満のものをブドウ糖果糖液糖、果糖含有率が 50% 以上 90% 未満のものを果糖ブドウ糖液糖、果糖含有率が 90% 以上のものを高果糖液糖とJAS法で3つに分類されています。

　　また、果糖のほとんどは肝臓で代謝されてしまうために、インスリンを必要とせず血糖値の急上昇につながらないといわれていましたが、近年の研究では、タンパク質とくっつき合ってしまい、体内に蓄積されてしまうのでは・・・というリスクが指摘されてきています。
　
この「体内に蓄積されてしまうリスク」というのは、「糖質ゼロ」や「ゼロカロリー」とj表示されている食品に多く使われている、アミノ酸由来などの他の人工甘味料も同じことで、急激な需要の拡大に対して身体への影響がよくわかっていないものが多いといわれていますので、過剰摂取に対する注意が必要だと思います。
　これらの、人工甘味料は清涼飲料水だけでなく、お菓子やドレッシング、焼き肉のたれなど様々な食品に使用されていますので、過剰摂取の予防に関しては全般的に考える必要があります。

　しかし、実際に脱水症状になってしまった時には、スポーツドリンクが必用な時ということになりますので、脱水症状にならない様に、少量の水と塩分を少しずつ早めに補給しておくことのほうが大切なのです。
　　また、脱水症状になってしまった時というのは水だけを補給すると体内の塩分濃度が薄まってしまい、かえって脱水症状がすすんでしまうということが起きてしまう可能性が高まりますので、身体の仕組みをよく理解したうえで、水分補給をする必要があります。

　「・・・・公式飲料」という、キャッチフレーズをよく耳にしますが、プロのスポーツ選手という人たちは、市販の清涼飲料水を日常的に口にすることは、ほとんどないといわれています。
むしろ、自分の身体に合ったオリジナルの飲料を自作で持ち歩いている人もいるという話を耳にします。

　水分補給も大切ですが、耳触りの良いセールスコピーに惑わされることなく、自分のためにしっかり選ぶことが、自分の健康を守ることになると思います。