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2014年01月25日

腹八分目と身体

腹八分目と身体

 「腹八分目に医者いらず・・・」という言葉を昔から耳にしますが、とはいえ「甘いものは別腹」とか言いながらついついお腹いっぱいまで食べてしまうことが多いのではないかともいます。

 特に、「もったいない」という言葉が示すように、日本では食事を残すということに対して罪悪感を多くの人が持っています。料理を作る側からしても「もてなす」という意味も加え「足りないようでは・・・」という気持ちがそこに存在するということもあり、「残さず食べる」=「お腹いっぱい食べる」というような傾向があるような気がします。

 また、日頃ストレスを感じることが多く、脳の報酬系を満たす手段として食欲が増進している場合などは、「自分では、分かっていても・・・ついつい」という感じで、お腹いっぱいまで食べてしまう事も多いと思います。

しかし、「腹八分目に医者いらず」にはワケがあるいうことになるとどうでしょうか。

 分子腫瘍医学が専門の東京医科歯科大学の湯浅保仁教授の研究によりますと、満腹になるまで食べる習慣のある人は、腹八分目で抑える人より、細胞のがん化を抑えると考えられているCDX2という遺伝子の働きが悪くなるという結果が発表されています。
 この発表では、更に緑茶を1日7杯以上飲む人、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーを食べる機会が多い人はCDX2の働きを促進するために同様の効果が見られるという話でした。
 しかしながら、詳しいメカニズムについてはこれからの部分もあるそうです。

 この話を、どのように受け取るかということについてはいろいろあると思いますが、今回の研究のように、特定の遺伝子の働きを左右する理由についてはあまり単純なことではなさそうなので、そのほかの視点で考えて見ますと・・・

 普段の生活の中で、悩み事が多い時などは、「今日はどうも、食べる気がしなくて・・・」というような気持ちになることもある。ということなどから考えても、食欲と精神・・・特にストレスとの関係というのは、想像以上に大きいような気がします。
 逆にいえば、精神的に安定しストレスが無いから「腹八分に抑えられる」という考え方もできます。
 
更に、免疫システムとストレスの関係を考えても食欲だけでなく、身体への影響があるということは容易に想像できます。

 いずれにしても「腹八分目に医者いらず」ということは、まんざら根拠がないわけではなさそう・・・ということは言えそうだとおもいますので、皆さん気にしてみてはいかがでしょうか・・・?


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Posted by toyohiko at 11:41 │身体のしくみ