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2014年01月10日

ローフードという考え方

ローフードという考え方

 近年、ローフードという言葉をよく耳にします。ロー(raw)というのは、「自然のままの・・・」とか、「未加工の・・・」という意味がありますので、健康志向の高い人たちには人気のある食品とも言われています。

 日本人には特に、馴染みのある「刺身」などは、Raw fishと呼ばれていますので、このような言葉がよく使われる前から、実は多くの人たちがこのローフードには親しんで来たとも言えます。

 刺身を例にとって考えますと、刺身の一番の特徴は、火を通していない「生」であるということです。この、「生」と火を通したものとの違いについて考えて見たいと思います。

 食品は、火を通すことによって栄養素なども含めて性格が変わります。もともと、食品を火を通すようになった目的は、保存性を高めるためたっだと考えるのが一般的です。
 つまり、人間にとって不利益をもたらす微生物を殺菌するということです。しかしながら、加熱することによって失うものもたくさんあります。ビタミンCを代表とする水溶性のビタミンは加熱することによって壊れてしまうものが多いです。
 それに対して、脂溶性のビタミンは油脂と一緒に適度に加熱することによって油脂分に溶け出し、体にとって吸収しやすいものになることもあります。

 油脂分で考えると、適度な加熱はいいのですが加熱しすぎると酸化してしまい、身体にとって良いものとは言えなくなることもあります。また、野菜や果物に多くあると言われている、酵素や酵母類なども加熱することで壊れてしまうものの一つと言われています。

 現代の食生活を見てみますと、外食産業も含めて加工食品の割合が異常なほどに高くなっていることに気づかされます。加工食品は、加熱することで、食中毒菌などの繁殖してはいけない微生物を極力少なくしてから、その微生物が増殖しそうな環境を排除すべき容器に入れることで保存性を高めています。

そのようなこともあり、現代の食生活ではビタミンやミネラル更に酵素などの微量元素が足りないということも少なく無いようです。

ローフードが注目を集めている理由のひとつにも、このように微量元素の有効な摂取方法として注目を集めている側面があると思いますが、「生に近ければ、なんでも良い」ということでも無いような気もします。当然、衛生面のことはありますが、衛生面のことを除いて考えてもそれぞれの良さがあると思います。

例えば、肉や魚などは生の状態では、油脂分が多くてあまり量が食べられないことがあります。加熱し、油脂分を落とすことによって、結果的にタンパク質の比率が上がるという効果もあると思います。

また、生食にこだわりすぎる故に、冬の寒い時期に夏野菜のサラダにドレッシングをかけて食べるというようなこともあまりおすすめできることではありません。夏野菜は身体を冷やす効果がある上に、市販のドレッシングには、糖類がみなさんが予想している以上に入っているものが多いためです。

どのような、食品もそうですが、イエス・ノーではなく良く理解した上で自分のライフスタイルや身体にあわせて取り入れていくことが大切だと思います。


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Posted by toyohiko at 16:30 │食べ物を選ぶ