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2013年08月17日

水たまりは何故出来る

水たまりは何故出来る


 今年は、「例年にない猛暑・・・」といわれ、連日、暑さとの戦いをしている方も沢山いるかと思います。報道でも「最高気温記録更新・・・」などと言うキーワードを耳にすることが少なくありません。
 気温が高いということもそうですが、雨が少ないということも今年の夏の特徴だと言えます。
 そうかと言えば、「ゲリラ雷雨」や「ゲリラ豪雨」というような、局地的かつ短時間に集中するような、夏型の雨による災害が多いことも、ここ数年の特徴と言えるような気がします。

 地球全体で、考えれば一部の地域が暑くなれば、その他の地域で寒くなり、トータルではさほど変化は無いといいうのが一般的です。
 これは、降水量についても言えることで、どこかで大雨が続けば、とこかで日照りが多くなるというように出来ています。

 しかし、地上から蒸発し大気からへと循環する水がどこに溜まるかということが、実は非常に大切なのです。
 多くの、水は地上から河川を通って海に流れ出します。しかし、その循環のスピードが年々早くなっているような気がします。
 多くの都市部では、表土のほとんどはモータリゼーションの影響もあり、アスファルトやコンクリートで覆われているために、多くの雨水は直接下水に行くしかない状態なので、表土が、水を蓄えるという機能がどんどんと低下しているような気がします。

 「水たまり」という言葉がありますが、これは通常では、水が溜まっていないところに一時的に水が溜まった状態になっているところを指します。コンクリートはともかく、当然のことながら土も水が溜まります。
 何故、土のところに水が溜まってしますかと言いますと、重いものが乗り続けるなどの理由で、土の中に硬くしまった「心土」とか「硬盤層」と言われる土の層が出来てしまいます。この層は、水の通りが悪く、水の行き来をブロックしてしまうために、その上に水が溜まってしまうのです。

 農業の世界などでは、トラクターで踏み固められてしまうために、この硬盤層が表土に近いところで出来てしまうことが良くあるそうです。
 その結果、大雨の時は水たまりになり、根腐れや表土の流出によって土壌中の栄養成分のみならず、土そのものも少なくなってしまう恐れがあると同時に、土そのものの保水能力が低い為に、好天が続くとすぐに作物が水不足になってしまいます。

 そのために、定期的に硬盤層を破砕し、下層土を持ちあげることによって下層の栄養分を表土に補給するとともに、水分調整機能を向上させるという作業を行っていいます。

 皆さんも、プランターや植木鉢の植物の植え替えなどをしたときに、表面は濡れているように見えるのに、中の方は乾燥している・・・という経験をした人もいると思います。
 これも、長い間土が動かないことによって、硬盤層のようなものが表面近くに出来てしまい肝心なところまで水がいき届いていないためにこのような事が、起こると思われます。

 もっと、身近な話でいえば、食器洗いなどに使いスポンジは、水を吸収する能力が高いということは、皆さんご存知かと思いますが、乾燥しきった状態や新品の状態では、以外に水を吸収しないものです。

 これは、私たちの身の回りで起こっている、水害や土砂災害にも実は同じことが言えるのでは、と思います。
利便性向上のために、表土を覆い尽くしてしまったことにより、水蒸気の急激な蒸発による気温の上昇や老朽化したうえに未整備な下水施設への負荷の増大、保水力の低下してしまった残り少ない表土・・・
 ここにも、「土」と「水」という切り口での自分たちが身近に出来る、減災のアプローチの仕方があるような気がします。

 自分にとって便利で都合のいい土ではなく、地球環境にとってよりよい土づくりというものに興味を持つことも大切なことかもしれませんね・・・。


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Posted by toyohiko at 15:05 │地球を考える