2013年07月13日
楽しいと楽しむの違い

楽しいと楽しむこの二つの言葉、「い」と「む」の違いだけなのですが、大変大きな違いがあると思います。
「楽しい」を単純に辞書をひくと、〈満足で愉快な気分である。快い。〉というような言葉が出てきます。また、「楽しむ」を同様に調べてみると〈楽しく思う。期待をかけそれを喜ぶ〉とあります。
こうしてみると、この一文字の違いが大きいな違いになっているということに気づかされます。
「楽しい」というのは結果にたいしてどのように感じるか・・・というような印象を受けるのにたいして、「楽しむ」というのは、結果に対する過程の中で、どのようにそのことに対して向き合うかということを表現していることが良くわかりますし、仕事などでいう「生きがい」と表現される部分もたぶん、この「楽しむ」というところからきているのだと思います。
この過程・・・というのが実は大変重要なのです。
トップアスリートの人たちの口から、「緊張感を楽しむ。」という表現が良く聞かれます。緊張感という言葉は、プレッシャーという表現も含め、精神的にはストレスにつながる要素も少なくないはずなのに、あえて「楽しむ」という言葉が出てくるというのには、理由があるからなのだと思います。
プロスポーツの世界でいえば、短期契約で生活基盤を支えている人も多く、社会的には不安定が方も多いというのが現状です。そういう意味では日々プレッシャーを感じていて当然と言えば当然ですし、競技によっては「ハングリー精神が大切」というような表現もよくいわれています。
そういった意味でも、自分自身が覚悟をもって主体的に取り組んでいかないと、いろいろな苦難を乗り越えられないということにもつながっているのだと思います。
「他人のせいにすると、自分の居場所がなくなる・・・」という言い方をする方もいますが、自分自身が覚悟を持って「これをやり遂げるんだ・・・」という気持ちで取り組んでいけば、いろいろなアイディアも浮かんでくるし、それをチャレンジする・・・
という、繰り返しが結果的に「楽しい」というものにつながってくるのでは・・・と思いますし、「楽しい」を思えることが、次々と広がってくるのだろうと思います。
物事に熱中している人たちの眼差しをみると、決して嫌々ではなく、まさに「楽しんでいる」という表情に見えるのは、真摯に取り組むことで楽しく思えることが普通の人よりも多くなっているからなのかもしれませんし、仕事などでいう「生きがい」と表現される部分もたぶん、この「楽しむ」というところからきているのだと思います。
「どうせやるなら、楽しんでやろう・・・」って思うことで、自分の周りが随分変わるのかもしませんね・・・
Posted by toyohiko at 09:00│Comments(0)
│社会を考える
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