2013年02月08日
発ガン性物質は本当に怖いのか

ガンは誰にとっても怖い病気です。その恐怖感があるために私たちは、ガンに対する情報というものに大変敏感になっています。また、ガンの原因や予防策についての様々な知識が、テレビや雑誌などのメディアを通じて「常識」として広まっています。そのために「ガンの原因」という話題に対して、多くの人が二つや三つは答えられるのではないのでしょうか。
しかし、その常識として出回っている情報は本当に正しいと言えるのでしょうか。社会的な立場のしっかりした人に「これがガンの原因だ」と言われれば、その内容をしっかりと検証することなく、鵜呑みにしてしまうこともあると思います。これもガンに対する恐怖心のなせる技とも言えるのかもしれません。
人間は60兆個の細胞で出来上がっていると言われています。その細胞が毎日、死んでは生まれということを繰り返すことによって身体を保っています。また、1日で入れ替わる細胞の数は、2,000億個とも言われていますが、そのうちの5〜6,000個はどうしても不完全な形になってしまいます。
この不完全な細胞がそのまま放置されてしまうと、ガンの腫瘍になってくるというわけです。つまり、どんな人の身体でも毎日5〜6,000個のガン細胞のもとが出来ているということになります。でもガンにならないのは、NK細胞等の自然免疫細胞がこの不完全な細胞を毎日せっせとナチュラル・キラーの文字通り「見つけては殺し・・・」を繰り返しているからです。
その不完全な細胞が出来てしまうことを促進するであろう、と言われている物質がいわゆる発がん性物質となる訳です。医学の世界では、発がん性物質とされているものが何千種類もあると言われています。そのうち、人間のガンに関係すると言われているものが約600種類。一般的にはそれをさらに絞り込み、確実にガンを引き起こす判断された50種類位の物質が発ガン性物質とされています。
その中には、たばこや農薬、魚や肉のお焦げなどが良くいわれるものになっていますが、そんなに、怖がる必要が本当にあるかどうかということが実は、大切なところだと思います。
確かに、発ガン性物資といわれるものは、様々な実験によって発ガン性が確認されています。ただし、これはあくまでも実験レベルでの話であるというなのです。実験では、発ガン性の有無を明確にするために、その物質を大量に与えたり、非常識な量を投与した結果、わずかでもガン細胞の発生が認められれば、その物質は発ガン性物質になるということです。
例えば、お焦げにしても、それだけが原因でガンになるには、何トンもの量を食べなければならないということから考えると、よほどお焦げが好きな人でも、ガンになるほど食べるのは実質的に不可能であるということです。
逆に、ストレスによってNK細胞などの免疫活性が下がることが知られていますが、発ガン性物質を気にしすぎるストレスの方が、実は、毎日せっせと不完全な細胞を殺してくれる仕事を阻害してしまうために、むしろガンに対するリスクが上がってしまうということになりまので、むしろ、免疫活性を高めることの方が有効だという考え方もできます。
ガンに対する恐怖に対しても、何がどのように怖いのかが分かれば、ストレスがなくなるのです。私たちは、「見えない、わからない、・・・」というものに対して、どうしても恐怖感を持ってしまうものでが、案外、「幽霊の正体見たり、枯れ尾花・・・」とうのが多いのかもしれませんね・・・
Posted by toyohiko at 16:36│Comments(0)
│身体のしくみ
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