2012年05月02日
「食品表示」気にしていますか? (Ⅰ)

私たちが、普段口にする食品には、色々なパッケージがあったり、キャッチコピーがあったり、さらには消費期限や賞味期限と様々な情報をもとにどの商品を買うかを決めています。
生鮮食料品はともかく、加工食品などはその加工の過程で素材や調味料など様々な材料が使われていますので、買う方の消費者からすれば細かい情報も是非ほしいという方も多いと思います。これらの情報は、日本農林規格に基づいたJAS法により表示の方法などが決められています。
特に加工食品などは、名称にはじまり、原材料名、内容量、賞味(消費)期限、保存方法など詳細に決められています。名称も単に商品名を表示すればいいのではなく一般名称で表示しなければなりませんので、細かいルールがあります。
例えば、「牛乳」であれば生乳を殺菌したもので成分を足したり引いたりを一切していないものということになります。仮に引いたりすれば、「成分調整牛乳」や「低脂肪牛乳」「無脂肪牛乳」ということになりますし、さらに足したりすれば、「加工乳」や「乳飲料」という名称になります。
「牛乳」っぽいものだけとってもこれだけ複雑なので、もうすでにわけがわからなくなりそう・・・という方もおられると思います。しかし、個人的にはこの名称よりも注意深く見ていただきたいのは原材料名のところです。
この原材料名の表示にも色々な決まりがありますが、特に覚えておいていただきたいのは「原材料に占める重量の割合の多い順に記載する。」ということです。飲料や調味料などの加工食品はこの情報だけで、商品の特性を見分けることが可能になります。
一度、缶コーヒーを手にとって見比べていただけるとわかると思いますが、缶コーヒーの主成分は、「コーヒー」「乳製品」「砂糖」の3つでできていることが多いです。この順番の組み合わせ実に多彩です。仮に「砂糖」が最初で「コーヒー」が3番目に書いてあったとしたら、極端な言い方をすると砂糖水にコーヒーが入ったものなのかも知れません。
近年、糖質(炭水化物)を控える食事を・・・ということが言われていますけど、美味しいと感じる味にするためには糖質は欠かせないものになっていることもあり、ありとあらゆる食品に入っているので一度気にし見てみると意外に多いことに気づかされると思います。
また最近は、少量で甘みを感じる甘味料が入っているケースがあり、複雑になっていますので注意が必要です。
あと、表示の中で気にしていただきたいのが「特定保健用食品(通称:特保)」です。ここで私が言いたいのは特保のマークが付いているがどうかではなく。そこに記載されている内容です。ここには、必ず関与成分と健康効果を明示する必要がありますので、「どんなものがどのような効果を・・・」という視点で、しっかりと見ていただくと良いと思います。
そのような見方で、見てみると同じ関与成分で異なった健康効果を表示している表品があることに気付く人もいると思います。そうです、同じものでも製造メーカー側の意向や戦略により訴求ポイントを絞り込んでいる結果このようなことが起きているのです。
ただ、この関与成分と健康効果の関係性においては、しっかりとした臨床データを提示した上で国が認めたものであることは間違いないということになりますので、表示内容そのものは信用していただけるものだと思います。
これからは、商品を手に取って食品表示を見ることで、ひょっとすると商品への見方が変わるかもしれません。
Posted by toyohiko at 15:32│Comments(0)
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