2011年02月10日
エッグマンという男の話

「エッグマン・・・?」たまご男っていったいなんだろう。ひょっとして、有名タレントの板東英二さんニックネームと思った方は勘の良い方かもしれません。
エッグマンというのは1991年のニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスンという医学雑誌で紹介された88歳のアメリカ人男性のことです。
この男性は、過去15年以上にわたって毎日平均25個の鶏卵を食べ続けるという生活習慣を送っていたにも関わらず、コレステロールの値が総コレステロールで200mg/dl、LDLコレステロールで142mg/dlという全くの正常値であり、なおかつ明らかな動脈硬化が見られかったということで、いわゆる業界での有名人だそうです。
先ほど勘の良い方・・・と言ったのは、板東英二さんも毎日ゆで卵を数個食べていることで良く知られている人だからです。
ご存じの方もいるように、たまご(鶏卵)には約260mgのコレステロールが含まれているために、以前は、「たまごは1日1個まで・・・・」というような話が結構聞かれたこともありました。
コレステロールを気にする方にとっては、なかなか厳しい制約として気にしている方も多いと思います。
ここで、皆さんの興味は一体なぜ・・・? というところでなないかと思います。
コレステロールは、小腸で吸収され血液を通って肝臓に蓄えられます。そこで一部が胆汁酸という脂肪吸収や殺菌の役割をする物質になります。
エッグマン氏の身体を調べた結果、普通の人に比べて小腸からのコレステロールがほとんど吸収されないとともに、肝臓でのコレステロールから胆汁酸に変わる量が非常に多いことがわかったそうでです。
つまり、同じ量のコレステロールを摂っても人によって吸収の状況が違い、多く食べても血液中のコレステロールが増えない人もいれば、ほんの少し食べただけなのに増える人もいる。さらには、食事療法がてきめんに効果を発揮する人もいれば、そうでない人もいるということのようです。
東京有明医療大学の林洋教授によれば、健康診断などで示されるコレステロールの基準値というのは、多くの健康と思われる人の平均値であり、必ずしも正常値ではないということだそうですが、健康管理は単なる検査の数字の管理だけではなく、もっと総合的に身体と向き合うことが大切なようですね。
Posted by toyohiko at 16:08│Comments(2)
│身体のしくみ
この記事へのコメント
お酒の強い弱いということについては、「呑んだあとのラーメンはなぜ美味い・・?」のときにも書きましたが、アルコールの分解酵素の量である程度わかるようです。
太りやすいかどうかについては、最近腸内の細菌叢が影響しているのではという研究が盛んに行われているという話も耳にします。
検査は、当然大切ですが日々の身体に対する感覚も大事なことかと思います。
Posted by toyo at 2011年02月17日 11:57
少し話がずれているかもしれませんが、お酒に強い人や弱い人、太りやすい人、太りにくい人、体質は人それぞれですね。家系によってなりやすい病気があったりもします。自分を知る上でも毎年の健診は欠かさず受けようと思います。
Posted by youko at 2011年02月16日 12:50
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