2016年02月13日
お肌の大切なミカタ「天然保湿因子(Natural Moisturizing Factor)」

皆さんNMFという言葉をご存知でしょうか・・・?、美容などに関心の高い方はよく耳にすると思いますが、天然保湿因子を英語で表したNatural Moisturizing Factorの頭文字をとったものです。
このNMF(天然保湿因子)というものは、天然という言葉通り肌の角質細胞内に自ら生成して、お肌の健康を保つためのものとされています。
なぜ、お肌の健康といいますと、このNMFの中にある保湿という言葉にあるように、水分を充分に保ち、角質層を柔軟に保つことによって「柔らかいお肌」を支える中心的な役割をしているからです。
このNMF(天然保湿因子)の40%はアミノ酸で、その他にピロリドンカルボン酸(PCA)、乳酸ナトリウム、尿素、ミネラル類、糖・有機酸などで出来ているといわれています。
実は、このアミノ酸というのが大きなポイントのようで、人の身体を構成する20種類のアミノ酸の多くがこのNMFに含まれています。このことも含めて、アミノ酸とお肌との関係は非常に密接な関係にあるとされています。
お肌を構成する、一番のものはタンパク質です。また、このタンパク質というのはアミノ酸によってつくられていますので、アミノ酸と人間の身体とは切っても切れない関係にあるのです。
食品で、よく「アミノ酸スコア」とか「プロテインスコア」という言葉を耳にすることもあると思いますが、これは、食品に含まれるアミノ酸の種類を1~100の数字で示したものです。
ですから、このスコアを気にして食事を摂っている方もいるかと思いますが、食事からタンパク質をとり個々のアミノ酸になるまで、さまざまな酵素の力が必要であったり複雑なプロセスを経なければなりません。
保湿成分の多くは、化粧品の成分として利用される場合が多いのですが、例えば、ヒアルロン酸ですが、昔は、鶏のトサカから成分を抽出していたといられていましたが、原料調達や衛生管理等も含め高価なものでしたが、乳酸菌を利用して抽出する技術が確立されることによって化学的に抽出したり合成するよりも比較的安全に手に入りやすいものになりました
よく、「牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするが、ヨーグルトなら大丈夫・・・」という人がいますが、これが牛乳に含まれるカゼインタンパクという消化しにくいタンパク質が、乳酸菌によって分解され消化吸収されやすくなっているのですが、このような原理を利用して必要とする成分を抽出している例はたくさんあります。
このように、化粧品等に含まれる保湿成分については、「NMF(天然保湿因子)にいかに近づけるか・・・」ということが過大になっています。このような成分は、非常に大切なもので自身の身体でつくることで肌の健康を保っているのですが、内からだけでなく、皮膚から補っていくことでお肌の健康への効果に対してプラスの効果を期待するからです。
当然、その時は、NMF(天然保湿因子)の多くを占めるアミノ酸の種類と割合が近ければ近いほど、肌本来のチカラを引き出すには有効であるという考え方もあります。
メーカーによっては、乳類などの本来プロテインスコアが100であるような食品を乳酸菌発酵技術を利用して、NMF(天然保湿因子)により近く、濃度も本来肌の持つレベルに近い状態に安全に抽出することで、化粧品などの保湿成分に利用しているものもあります。
お肌の本来の健康を考えて、普段使っているものを見直してみるものいかがでしょうか。
Posted by toyohiko at 13:54│Comments(0)
│身体のしくみ